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新聞記事は私有財か公共財か
先日、ある大手新聞の記者さんと、
取材哲学のような話になった。

その記者さんいわく、
自分たちが書く記事は公共財なのだ、
記者ならだれもが、そういう意識でやっている、
取材で相手を1時間も拘束しても、
手土産ひとつ用意しないのは、
その記事が公共のものになるからなのだという。

(いや、別に手土産がないとぼくが文句をいったのではない。)
(新聞取材に応じるとずいぶんとギャラがもらえると
思っているひともいるようだが、実際、ビタ一文もらえたことはない。)

著作権問題にどっぷり浸かっていると、
新聞記事という情報財は私有財だと、
いつのまにか信じて疑わなくなってしまっていた。

そういう意味で、その記者さんの取材哲学は衝撃的だった。

だけど、おなじ新聞社でも法務のひとに聞けば、
とんでもない、弊社の記事には著作権があり私有財だと、
まちがいなく答えるだろうな。

こういう、現場と法務の意識の差は、
いたるところであるんじゃないだろうか。
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電子ブックサービスと図書館の蔵書
Intellectual Property and Free Trade Agreements
in the Asia-Pacific Region

という、14,000円もする本が出ていた。

近頃の英語の学術書によくある値付けとはいえ、
高すぎると思ったけど、
新しい本のせいか、まだどこの大学図書館にもないみたいだし、
この辺のことはちゃんと勉強したいと思って、
自腹を切ってamazonで買った。

届いた本のSpringerのロゴをみて、
あー、やってしまったと思った。

ぼくの所属機関はSpringerのeBookを契約しているので、
ここの本のPDFは個人負担なしで手に入るのだった。

案の定、eBookにあって、PDFも入手できた。
iPadに入れたら紙の本より軽いし、全文検索もできる。

いい世の中になったとは思う半面、
電子ブックで入手できる本は、
図書館は買わなくなってきていることが、やや問題。

つまり電子ブックサービスでDLできるからって本を買わないでいると、
蔵書の蓄積ができないわけで、
図書館としてそれでいいのかってことだ。
『21世紀の資本』を買う
何かと有名な新装ピエリ守山へ行って書店をのぞいていたら、
あのサイズの店にはおよそありそうもないような、
ピケティ『21世紀の資本』があった。

そのうちアマゾンで買おうかと思ってたものなので、
この際と思って、そこで買うことにした。

レジに持っていったら、係の女性ふたりが、
たぶん彼女たちがみたこともないような高い本だったのだろう、
値段の見間違いじゃないかと、驚きながら何度も確認してた。

「これは何の本なんですか?」と聞くので、
「その筋ではいま話題の本なんですよ、まさかここにあるとは思いませんでした」
「こんな高い本あるんですねえ」
とかいった話題で、レジで30秒くらい盛り上がった。

リアル書店ならではの、会話のごちそうといったところか。

さて本の中身のほうは、とても読みやすい訳文で、
翻訳のプロの仕事だと感じた。

経済学者が訳してたら、もっととっつきが悪くなってたろう。

まだ読みはじめたばかりだが、
いまのところ挫折せずにいけそうな気がする。


時間と気持ちの余裕がなくなってしまって、
ブログ更新がほとんど止まってます。
今年もあまり更新できそうにないかな。


21世紀の資本21世紀の資本
(2014/12/09)
トマ・ピケティ

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アメリカぽい日本語・英語
日本語のローマ字をアメリカ人が発音するとこうなる。

Yamada→ヤムエィダァ
Honda→ハンダァ
Mazda→マズダァ
Toyota→トゥヨゥタァ
karate→コロティ
Kazue→カズー
Ieyasu→アイエィアスゥ
Ryu→発音不能

規則を推察するに、
yamみたいに英語にある音節は、それをまず読んでしまう。
Aはしばしば「オ」「エィ」になる。
Oはしばしば「ア」になる。
Iはしばしば「アイ」になる。


日本の学校ではあまり習った記憶はないけど、
アメリカ生活で使わない日がないような表現は、
"How are you doing?"というあいさつ、
"Have a good day!" "You too." "Thank you."という会話。

誰かに向かって話すときに、guysをたくさん入れるとアメリカっぽくなる。
"Have you guys seen the movie?"みたいに。

1年にわたるアメリカ生活も、そろそろおわりです。

テーマ : アメリカ生活
ジャンル : 海外情報

One Shot. One Lifeという弓道映画
One Shot. One Life(一射絶命)というドキュメンタリー映画が製作中だそうだ。

最近トレイラーが公開された。

何というか、こういう「神秘の国・日本」みたいな演出は、いい加減やめてほしい。

実は昨年の春に、この映画の製作者から、
インタビュー収録の打診があったんだけど、
こちらはアメリカに居て、向こうは日本に居て、
すれ違いになってしまった。

ぼくの本をちゃんと読んでないんじゃないの?と不安があったんだけど、
その後何も言ってこなくなったところをみると、
Shots in the Darkをぱらぱらめくって、
ぼくとは気が合わないと、思い直したのだろう。

お互い、無駄な時間を使わずにすんで、よかったのかもしれない。

テーマ : 文明・文化&思想
ジャンル : 学問・文化・芸術

「ブリザード2013」襲来中
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昨晩(8日)から暴風雪にみまわれている。

これはノー・イースター(Nor'easter)という、
アメリカ北東部に特有の気象現象で、
だいたい年に1~2回、強い北東風と大雪をもたらす。

ノー・イースターのなかでも何年ぶりかの強いのがやってくるというので、
マスコミ各社は「ブリザード2013」と銘打って、
NECNなどは日中ぶち抜きで特番報道をしている。

ハリケーン・サンディの記憶がまだ残っているので、
スーパーは食料品を買い求めるひとびとでごったがえし、
棚の商品がだいぶなくなっていた。

ちょっとした、パニック買いだ。

横殴りの雪といっても、雪質がさらさらなので、
室内からみていると雪がふわふわ舞っているようにみえるけど、
外はマイナス7度、体感マイナス16度なので、
雪山のような状態だ。

マサチューセッツ全域に緊急事態が宣言されているので、
緊急車両以外は道路を走っていない。

CIMG4432.jpg

ただ、雪さえ止めば、すぐに車も通れるし、出歩けるようになる。
というのも、雪が積もれば写真のような装備の車(Snowplow Truck)がすぐにやってきて、
脇道まできれいに除雪して、車の後部から融雪剤をまいていってくれるのだ。

少しは雪景色を楽しみたいのに、味気ないくらいすぐに雪をどけてしまう。

豪快に雪を蹴散らしながら走っているような、
Snowplow TruckのCMも流れている。

歩道のほうもまた、住民に自分の家の前を除雪する義務があるらしく、
あっというまに雪をどけてしまう。

聞いたところによると、雪の残った歩道ですべってケガをすると、
そこの前の家の住人を訴えることができるそうだ。

雪かき専用の、幅の広いプラスチック製のスコップのようなものがスーパーで売られていて、
こちらのひとはそれをSnow Pusherと呼んでいる。

アメリカでは雪は「かく」ものではなく、「押す」ものなのだ。

たしかに雪かきの様子をみていると、Snow Pusherで雪を押している。

「かく」のか「押す」のか、
これも文化だね。

テーマ : アメリカ生活
ジャンル : 海外情報

恵方で迷った話
昨日は節分ということで、日本を懐かしんで、
恵方巻きを食べようということになった。

今年の恵方は南南東ということで、
iPhoneのコンパスで方位を確認しようとしたら、
「磁北」「真北」のモードを選べるようになっている。

試しに両方で計ってみたら、ボストンでは15度もずれるではないか。

考えてみたら当たり前だけど、
地球上のどこに居るかによって磁気偏角が違うのだ。

日本だとせいぜい10度以内の差だから気にならないけど、
15度も違ったら、南南東と南東くらいの差はでてしまう。

恵方は磁北を使うのか、真北を使うのか、
両説あるみたいで、調べてもはっきりしない。

どうしよう?と悩んでいたら妻が、
「ちょっとくらい方位がずれてたって、かまへんやん。」

それもそうや。

テーマ : アメリカ生活
ジャンル : 海外情報

耳で拾ったちょっといい英語表現
このごろ、スーパーのレジでお客と店員さん、
バスの降り際に運転手と乗客なんかが、
こういうあいさつをよくしている。

"Stay warm!"(暖かくしてね!)
"You too!"(あなたもね!)

いつもなら"Have a nice day!" "You too!"というところだけど、
季節感もあるし、相手を気遣ういい表現だなあと思う。

日本語には豊かな感性があるとは思うが、
こういう挨拶を交わす発想がないし、
そもそも見知らぬ客と店員、
運転手と乗客が親しく言葉を交わすシチュエーション自体がない。

そのほうが気楽なのかもしれないが、
それでいいのか、日本人?

テーマ : アメリカ生活
ジャンル : 海外情報

英語が聞き取れるようになるということ
大通りのパーキングメーターのところに車を止めて降りてきたお兄さんが、何か叫んだ。
聞こえた音をカタカナで書くと、こんな感じだ。

「ユハラークォラー?」

アメリカに来たばっかりのころだと、何を言ってるのかわからなかったろう。
でも、今ならわかる。

どうしてこれが聞き取れるようになったかを自己分析してみると、
アメリカで暮らすあいだに、文化的な知識が増えたことが大きい。

「パーキングメーターは25セント硬貨しか受け付けないので、
車を止めようとしてそれが無いと困ることになる」

これがアメリカに住むことで得た文化的な知識である。

この知識があれば「クォラー」と聞こえた部分は25セント硬貨の意味の「クォーター」で、
このお兄さんはクォーターはないか?と聞いているのだと推測できる。

すると「ユハラー」と聞こえた前半部分は、
"You have a"か"Do you have a"の"Do"の音が消えたのだろうと推測できる。

ここまでわかればもう「ユハラークォラー?」が、
「25セント硬貨は持ってないか?」の意味だと確信できる。

どういう場面でアメリカ人はどういうのか、
そのパターンが蓄積されることで、
結果的に英語が聞き取れるようになってきたということだ。


ふたりの学生がすれ違いざまに声を掛け合っている。
それを聞こえたままにカタカナにするとこんな感じ。

「ワザッ?」
「ナッマッ」

これだって、いくら音を一所懸命聞いてスペルを推測しようとしても無駄。
アメリカ人がこういときに交わす言葉のパターンを頭の中で検索して、
音が一番マッチするものを探すしかない。

そうしたら彼らは、
"What's up?"(どうだい?)
"Not much."(別に)
といってるのだと理解できる。

そういう会話のパターンを知らなければ、これは永久に聞き取れない。
だって、彼らは「ファッツアップ?」「ノットマッチ」とは、発音してないんやもん。

しかし、こういった会話パターンの種類は、
日常生活を送っていると自然に増えてくる。

外国語習得に、現地で暮らしてみることが欠かせない理由は、
こういうことにあるのだろう。

テーマ : アメリカ生活
ジャンル : 海外情報

BLOGOS AWARDにノミネート
今年の夏頃からだったと思うのですが、
このブログに書いたことが、
ときどきBLOGOSさんに転載されています。

一括で許諾しているので、
どの記事を拾うのかはBLOGOSさんの自由。
転載されたからといって、
個別に通知も受け取っていないのですが、
ときどき載せていただいているようです。

さて、そのBLOGOSさんが実施している、
BLOGOS AWARD 2012にノミネートされました。

カテゴリーは何と「新人賞」!

この歳で新人とはちょっと気恥ずかしいのですが、
ノミネートしていただいただけで、
十分すぎるくらいうれしいです。


テーマ : 雑記
ジャンル : ブログ

大学フットボールとクィディッチと
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アメリカでは大学フットボール(アメフト)が、
信じられないくらい人気である。

試合のある土曜の午後は、テレビの4大ネットワークのすべてが、
いろいろなカードを中継している。

日本でいうなら、日テレとフジとTBSとテレ朝が、
おなじ時間帯にすべてフットボールをやっているみたいなものだ。

大学はそれぞれ立派なスタジアムを持っている。
ハーバードにも古代ローマの競技場を模した、スタジアムがある。
見に行った試合は、ご覧のとおりかなり席が空いていたが、
テレビでやっているような試合は、5~7万人入るスタジアムが、
ホームチームのカラー一色で埋まるほど、観客が入っている。
入場料収入だけでも一試合で億単位のお金が動いていることになり、
グッズ売上げやテレビの放映権などで、
大学にかなりの収入をもたらしているわけだ。

いろいろ問題もあるのかもしれないけど、
日本の大学も外部資金の獲得を教員に頼るのでなく、
こういった自己収入の道を育てていく努力を、
もっとすべきだとも思った。


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フットボール観戦の帰途、大学近くの公園で何やら球技に興じる学生たち。
どこかで見慣れた三つの輪のゴール。

おお、これはハリポタのクィディッチではないか。

ホウキにまたがっているのがやや不格好ではあるが、
みていると、常に三つくらいのボールが動いていて、
ボディコンタクトもあって、なかなか激しいスポーツだ。

男女混成で、一方はハーバード大のチームのようだ。

まだまだ草スポーツの雰囲気がいっぱいだが、
いずれあの古代ローマ風のスタジアムを、
満員にする競技に発展するのだろうか。

テーマ : 大学生活
ジャンル : 学校・教育

How are you?と聞かれて口ごもっている話
"How are you?"

この言葉で話しかけられることが、本当に多い。

擦り込みというのは恐ろしいもので、
そんなとき、つい口を突いて出そうになる返事がある。
そう、日本人が英会話を習うときに、最初に教わるあの返事。

"I'm fine, thank you. And you?"

ネイティブがこういう返事をすることは、まずない。

そもそも、"How are you?"は、「やあ」程度の意味で、
本気でこちらの体調を聞いているのではない。
"Hi!"とかなんとか、適当に答えていればいいのだ。

そんなこと、頭ではわかっていても。
子どものころに擦り込まれた、パターン化した反応というのは、
そう簡単に抜けるものではない。

"How are you?"
"I'm fine..."
と答えそうになって、
今日もまた口ごもるのである。

テーマ : アメリカ生活
ジャンル : 海外情報

ボストン海軍週間:ワスプとオスプレイ
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ボストン湾の周遊船に乗っていたら、こんな空母みたいな船が接岸しているのがみえた。
艦尾のほうに、めずらしい形の航空機がみえた。

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ぼくは軍事ヲタではないが、これは話題のオスプレイだということくらいはわかった。

家に帰って調べてみたら、空母みたいなものは強襲揚陸艦のワスプという船で、
ボストン海軍週間の催しで内部見学ができることを知った。

何はともあれ、珍しいものなので、早速見学に出かけた。

オスプレイの内部はこんなの。

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基本的には兵隊を運ぶものらしく、24人分の座席があった。
操縦席はこんなの。

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ワスプの艦内では、ご覧のように子どもに武器をさわらせるコーナーもあった。

CIMG1766.jpg

ぎょっとする部分もあるが、これもお国柄というものか。

最後にワスプの艦上で、脳天気にオスプレイと記念撮影。

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テーマ : アメリカ生活
ジャンル : 海外情報

学問分野の特徴
最近読んだ本で、ちょっと面白かった部分を書いておく。

哲学者は自分の専門知識を評価できるのは自分だけだと考えている。
歴史学者は職人気質があり強いコンセンサスを持っている。
人類学者は境界を定義し維持することに没頭している。
英文学者は「正当性の危機」に直面している。
政策科学者は自分たちの分野は分裂していると考えている。
経済学者は数学的形式主義でまとまっていると考えている。

ごく少ない人数へのインタビューに基づく本なので、
どこまでホントかわからないけど、
うなずける部分はある。

テーマ : 文明・文化&思想
ジャンル : 学問・文化・芸術

リベラル・アーツ教育を体感中
まとまって英語を習うのも、これが今生で最後のチャンスと思い、
ハーバード・サマースクールの夜間英語コースに通いはじめた。

このコースは基本的に誰でも入れるのだが、
宿題が多くて厳しいことは、日本人留学生のあいだで有名。

量が多いだけでなく、これがリベラル・アーツ教育というものなのねと
思うことがあったので、書いておく。

たかが英語のレッスンと思ってはいけない。
サマースクールの統一テーマがあって、
それに則って、教材が選ばれている。

今年のテーマは、
"O tempora, o mores, 2012 in Diachronic Perspective"

いきなりラテン語かよ!それもギリシアの哲人・キケロの言葉。
これぞリベラル・アーツという感じ。
あえて訳すと、
「ああ時世よ、ああ世の慣わしよ、2012年は通時的視点で」かな。

ギリシア哲学に、ソシュール。
ソシュールはちょっとは馴染みあるけど、キケロなんて読んだことない……。

読書課題はディケンズの『バーナビー・ラッジ』。
文学は苦手だけど、18世紀のゴードン暴動がモデルの話で、
このへんの時代のことは『<海賊版>の思想』に書いたことがあるので、
少しは予備知識があるから、ちょっとラッキー。

初日の宿題は、
(1)"O tempora, o mores"について調べる。現代の事象と関連付けて。
(2)diachronicの概念について調べる。具体例を交えて。
(3)ディケンズの生涯と時代背景を調べ、"O tempora,..."との関連を論じる。
(4)エリザベス女王の在位60年記念スピーチをネットで視聴し、その主題、目的などを書き出し、"O tempora,..."との関連を論じる。
以上を中1日で準備する。

正直、まだ?????な所があるけど、
いちおう学者商売なので、それらしき論を準備はした。

でも、日本の大学でこれをやったとして、何割の学生がついてこれるだろうか?

ぼくもついていけるかどうか、わかりません!

テーマ : 文明・文化&思想
ジャンル : 学問・文化・芸術

ハーバードの名物アイスクリーム
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大学は明日からサマースクールがはじまる。
ということで、今日はハーバード名物、学長サービスによる無料アイスクリームの日。

実はこのアイスクリームのサービスには、
あのタイタニック号の遭難と深い関係があるのだ。

ひとから聞いた話なので、どこまで正確かわからないけど……

タイタニック号にアメリカの大金持ち、
ワイドナー夫妻と息子のハリー君、そして侍女が乗っていた。
ハリー君はハーバードの卒業生で、大の本好き。
ロンドンへ本の買い出しに行った帰りにタイタニック号に乗ってしまい、
ワイドナー夫人と侍女は救命ボートに乗せられて助かったが、
ワイドナー氏とハリー君は、命を落としてしまった。

息子の早すぎる死を悼んだワイドナー夫人は、
本好きだった息子を偲んで、ハーバード大学に巨大な図書館を寄贈した。
それがいま、世界屈指の大図書館になっているワイドナー図書館である。

ワイドナー図書館の中心部には、ハリー君の書斎が再現してあり、
彼の遺品や肖像が掲げられている。

そして、夫人が図書館を寄贈する条件を大学に出した。
そのひとつが、バニラアイスクリームが大好きだったハリー君にちなんで、
学生にいつでも無料でアイスクリームを食べさせてあげることだった。

もうひとつの条件が、ハーバードの卒業条件に50m泳げることと、というのを入れること。
この条件は20年ほど守られていたそうだが、いまはもうない。

そして、無料アイスクリームのほうは、入学式や卒業式のときに限って、
学長サービスという形で、いまも残っているのだ。

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大学の構内は、こんな風にアイスクリーム待ちのひとで長い行列が出来ていた。


ところでワイドナー夫人だが、
図書館の落成式のときに知り合った男性と再婚したという、
あまり語られないオチが付いている。

テーマ : 文明・文化&思想
ジャンル : 学問・文化・芸術

ボストンの地下鉄は楽し
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ボストンには地下鉄が何本か通っている。
そのなかでも、グリーンラインは楽しい。
ご覧のとおり、路面も走れる車高の低さ。
ホームが低いので、線路を横切って向こうのホームに行くこともできる。
(いちおう禁止だけど。)

鐘をカンカン鳴らしながらホームに入ってきて、
急発進、急停車、急なカーブなどスリルがあって、
まるでディズニーランドの乗り物みたい。

こちらの地下鉄には時刻表がない。
テキトーな間隔で走っているので、
列車のあいだが詰まってきたら、
駅のまえで無駄に止まっている。
まだ経験はないが、たまに駅をすっとばしたりするそうだ。

車掌さんが次の停車駅を言い間違えることもよくあるし、
間違っても訂正はない。

車内に自転車を持ち込んでもいいし、
ペットの犬だってOK。
(犬のお小水が臭っていたことがあった。)

ドアが半分開かなかったり、車両から変な音がしていても、
そのまま運行している。

ロンドンほどではないが、
工事のためのバス振り替えもある。

こんないいかげんで事故はないのかと思うが、
そういうものだと思えばあまり気にならなくなってくる。

日本がきっちりし過ぎなんだよね。

テーマ : アメリカ生活
ジャンル : 海外情報

「宇宙大作戦(スタートレック)」のミスター加藤(スールー)発見!
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地下鉄「ハーバード・スクエア」駅で、こんな看板が目に入った。

「スタートレック」(邦題:「宇宙大作戦」)のスールー(日本語版ではミスター加藤)こと、
ジョージ・タケイではないか!(女性はパティー・デューク)。

こういうのに反応すると、年がばれるんだけどね。
ちなみに、ぼくはオリジナル・テレビシリーズと映画の6作目までしか、
「スタートレック」だとは認めていない。

社会保障制度のPRみたいで、
HPにはユーチューブ公式画像へのリンクもある。

ジョージ・タケイも75歳か。
長生きしてほしいですね。

テーマ : 特撮・SF・ファンタジー映画
ジャンル : 映画

今日はボストンマラソンで「愛国者の日」でした
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ボストンへ来てから、18世紀アメリカ史の知識がだいぶ増えた。
『〈海賊版〉の思想―18世紀英国の永久コピーライト闘争』に書いた時代、
アメリカがどうだったのか、だんだんイメージがつかめてきた。

さて、今日はボストンマラソンの日。
アメリカの「愛国者の日」でもある。

独立戦争の開戦にあたる、
1775年のボストン郊外の「レキシントン・コンコードの戦い」にちなむとなれば、
視察に行かないわけにはいかない。

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ところが、今日は日中30度の異常な炎天下で、
マラソンには最悪のコンディション。

給水ポイント近くに、
ごらんのように消火栓を開けはなった水浴び場もあった。

熱中症で倒れて、担架に縛られてカートで運ばれていくランナーを何人もみた。

みなさん、おつかれさまでした。

テーマ : アメリカ生活
ジャンル : 海外情報

ボストンにだって桜とミクは咲く
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ボストン近郊へやってきてから、もう10日が経った。

若い学生たちとおなじ空気を吸っているせいか、
ぼくまで学生に戻ったような気分だ。

先週は、受入先の研究所へ行くなり、
仏教学の泰斗であるミシガン大学のドナルド・ロペス先生による、
初期~近世仏教についての連続3日講演をやっていた。
ロペス先生は、Shots in the Darkのシリーズエディタで、
10月に京都でお会いして以来の、思わぬ再会となった。

金曜日は小林よしのりさんの天皇論についてのディスカッション。
今日は友人のイアン・コンドリーさん(MIT)による、
初音ミクについてのレクチャー&ディスカッションがあった。

みなさん、ハーバードではミクをまじめに論じているのですよ!

テーマ : 日本文化
ジャンル : 学問・文化・芸術

Twitterはじめてます
先日、Twitterのアカウントを開設しました。

ようやく要領がつかめてきたので、アドレスを公開します。

http://twitter.com/yamadashoji

これからは、著作権関係を中心に専門性と速報性がともに高い情報は、
Twitterで流すことにして、
こちらのブログでは長めのコメントが必要なことを書きます。

ほっこりした話題なども、もっと増やせたらいいなと思っています。

テーマ : 研究者の生活
ジャンル : 学問・文化・芸術

ハーバードの書店にて
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2年ぶりにハーバードを訪ねている。

上の写真はどこでしょう?
図書館じゃないよ。

答えはハーバード・クープ(生協)の本屋さん。

そこいらじゅうに机が置いてあって、
学生さんが、どうみても書店の本(!)で勉強している。
みていると、ペーパーバックの背表紙を折ったりして、
けっこう乱暴に本を扱っている。

太っ腹というか、
ああやって読んだ本の何冊かを買ってくれたらそれでいいのか、
それとも未来の読者を育てるためなのか、
どういうビジネスモデルなんだろう。

日本ではジュンク堂さんが店内にベンチを置いてるけど、
ここまでのことはやれないだろうな。

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入口のところでは、美人の姉妹(?)による、
ヴァイオリンと歌のミニコンサート。
(ついでにCD販売。)
こういう試みは、日本の書店さんでもやってもいい。


クープでは、流行のSteve Jobsや、
お膝元でもあるMichael SandelのJusticeとならんで、
いや、それら以上に目立って置かれていたのが、
Daniel KahnemanのThinking, Fast and Slow
(この本は、ハーバードのぼくの友人も大絶賛していた。)

Kahnemanによると、人間の思考には、
素早く、直感的で、感情的なSystem 1と、
遅く、思慮深く、論理的なSystem 2とがある。

怒った顔をみて「怒っている」と判断するのがSystem 1。
計算問題を解くようなのがSystem 2。

System 1の欠点は、判断をよく間違えること。
System 2の欠点は、思考を持続できないこと。

まだ読んではいないが、
いろいろインスピレーションを与えてくれそうな本だ。

Thinking, Fast and SlowThinking, Fast and Slow
(2011/10/25)
Daniel Kahneman

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テーマ : 文明・文化&思想
ジャンル : 学問・文化・芸術

ブルガリアの「3月おばあさん」にお祈り
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地震でみんなが暗くなりはじめたころ、
ブルガリアから来ている女性研究者が、
赤白のひもを、強引にぼくの腕につけた。

これは「ババ・マルタ」(3月おばあさん)という習慣で、
健康や幸福や豊作を祈って、
赤白の人形やひもを3月のあいだじゅう飾るのだそうだ。

ブルガリアの女性は、
「3月31日になったら木の枝にかけてね。それまでははずしたらだめよ」
という。

手につけているとちょっとじゃまになるけど、
「はずしたらだめ」とまでいわれたら、
何だが験が悪いから2週間以上もつけたままにしておいた。

きょう、いわれたとおりに、ベランダの鉢植えの柿の木につるした。

そして東北のほうのことを想って、
ババ・マルタに手を合わせた。

テーマ : 日記
ジャンル : 学問・文化・芸術

外国人は日本から脱出しはじめている
日本ではパニックをおこさないように、控えめの報道がされているが、
海外メディアは、原発の深刻な状態を遠慮なく伝えているようだ。

安全なはずな京都でも、
外国からのゲストのみなさんは、
予定を早めてつぎつぎと帰国しはじめている。

日本に生まれて、自在に使えるのは日本語しかないぼくたちは、
ここで踏ん張るしかない。

テーマ : 思うこと
ジャンル : 学問・文化・芸術

中世の弓胎弓が発掘されたそうな
先日、讀賣新聞さんからの電話取材があった。

なんでも、小田原城の16世紀の地層から、
漆をほどこした重藤の「弓胎弓(ひごゆみ)」が発掘されたそうだ。

「弓胎弓」は何本かの竹の棒を
貼り合わせたものを芯にしたもので、
現代の和弓の構造とおなじものだ。

「弓胎弓」は、江戸時代初期の文献にはあったが、
それ以前の実物が出てきたのははじめてだ。

みつかった「弓胎弓」の芯は木製の3本ひごで、四方を竹で挟んでいる。

一本の木を竹で囲む「四方竹弓」と、
3本竹ひごの「弓胎弓」の中間に位置づけられるだろう。

和弓の進化の過程を考えるうえで、極めて貴重な発見だ。

ぼくは「弓胎弓」の誕生は中世と踏んでいたので、
昨年出版した『弓具の雑学事典』にも
そういう意味のことを書いたんだけど、
それが裏付けられたかっこうだ。

詳しいことは、讀賣新聞の神奈川版あたりに、
そのうち載るかもしれないので、
そちら方面のかたは、記事を探してみてください。

弓具の雑学事典弓具の雑学事典
(2010/07/23)
森 俊男;佐藤 明;黒須 憲;松尾 牧則;山田 奨治

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テーマ : 日本文化
ジャンル : 学問・文化・芸術

青空床屋さん
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ハノイの街角の青空床屋さん。
日本にはない商売だ。

「身長体重はかりやさん」もいるよ。

テーマ : ベトナム生活
ジャンル : 海外情報

昭和40年代へタイムスリップ?
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ハノイの宿舎近くの風景。

ここはさながら、昭和40年代の工事現場。

砂をふるいにかけて、
地べたに作った土手のなかでコンクリートを練って、
バケツに入れて滑車で引き上げる。

太さ1センチもありそうな鉄筋を、
人力で曲げたり伸ばしたりしてるし!

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ジャンル : 海外情報

ハノイの回転鍋屋さん
CIMG0132.jpg

ハノイ市内に「回転鍋屋さん」がある。
仕掛けは日本の回転寿司とおなじ。
鍋の具が、流れて回っている。

だけど、具はほんの数種類。
けっして多くはない。
しかも、牛肉や鶏肉のいいとこなど、
高級な具は、店員さんに頼んで持ってきてもらう仕組みだ。

鍋の締めはベトナム・ラーメンともいえる「フォー」だ。

これで、定額制で食べ放題。
日本の値段よりは当然安いが、
こちらの物価からみると、ちょっと高め。
しかも、それほど美味しいというほどでもない。

具が回転してくるのは面白いし、
ひとりでも入りやすいのはいいが、
それだけのことだというのが、ぼくの結論。

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魚の頭はどっち向き?
CIMG9963.jpg

魚の頭は左を向けて置くものだって、
ごくあたりまえのように思ってるけど、
ハノイのスーパーでは右を向いている。

こういうのをみると、
どうして日本では、
左なんだろうって思ってしまう。

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市場はどこもダイナミック!
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むかし、民族学者から、
「その国のことを知りたかったら市場へ行け」
と教わった。

何を食べているのかを知ることが、
その国の文化を知る基本だ、ということか。

この活気をみよ。

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