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「パクリ」のシンポに出てきました
昨日、京都精華大学であった「パクリ」についてのシンポジウムに、
パネリストとして呼ばれて参加してきた。

学生さん中心に、主催者発表で100人来られたということだ。

いろんな論点が出て、まとめ役の佐藤守弘さんが苦労されていた。

議論のなかで印象的だったことをひとつ。
増田聡さんは、
デッドコピーのような「機械的複製」と、
他の作品から影響されてする「人為的模倣」とが、
いまのパクリ批判ではいっしょくたになっているという。
前者は非難してもいいが、後者は認められるべきだということ。

ぼくも基本的に賛成だ。


聴講者の方から、「パクリの積極的な面は?」という、いい質問が出た。

ぼくは、ふたつの側面から答えた。

作品を経済財とみる立場からすれば、
「パクリ」は市場の創世と拡大効果を持つ。
マーケティング努力をしなくても、
「パクった」ひとたちが市場を作ってくれるのだ。
これは国境を越えた「パクリ」で顕著にみられる。

人間的な営みの面からみた「パクリ」の効用とは、
それは「自己発見につながること」だと答えた。

「パクリ」(この場合「模倣」)をしてみて、
どうしても「パクリ」きれない部分に、
自分の進むべき道がみえてくるのだ。


ただ、文化コモンズと「パクリ」の関係について、
伊藤公雄先生から尋ねられたが、
短い時間でうまく説明することができなかった。
反省。


ぼくの書いたものを専門家のかたがたが、
けっこう読んで下さっているようで、
うれし恥ずかしだ。
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テーマ : 研究会・勉強会
ジャンル : 学問・文化・芸術

「もえちん」の中身
SN3E0195.jpg

「萌えるちんすこう 琉Q銘菓 もえちん」
のことを、21日のブログで書いた。

箱を開けてみたら、中に入っていたのは、
珍品堂さんというお店の、ミルク味のちんすこうだった。

パッケージと中身の印象が、ずいぶんと違う。
というか、昔からあるお店の商品を、
萌え系の箱に入れてお土産にしたという構造がよくみえる。

でも、味は美味しい。

テーマ : 沖縄
ジャンル : 旅行

研究者の能力とは
「○○さんは、研究者としてはどうもねえ」

研究者どうしのウワサ話としては、よくあるネタだ。

だけど、そういうご当人も、
他の研究者からおなじことをいわれているのを、
ぼくは聞いたことがある。

そういうところ、この世界のいやな部分だ。

ようは、ひとの研究を自分が理解できないだけのことなのに、
そのひとに能力がないかのように、思ってしまうのだろう。

自戒をこめて。

テーマ : 研究者の生活
ジャンル : 学問・文化・芸術

琉球が萌えている
SN3E0193.jpg

子どもが沖縄への修学旅行のお土産に、
「萌える★ちんすこう 琉Q銘菓 もえちん」
を買ってきてくれた。

親の好みを、よく知っている子なのだ。

沖縄っぽさのある「もえちん」。
なかなかよいではないか。

「もえちん」のホームページまである。

ちゃんと、「もえちん」の世界観もある。
魔法少女系のキャラなのだが、
「なぜか政治的な犯罪や事件に巻き込まれる」とか。

HPをみると、
「巨額のPR予算にからむ裏金」
「新球場の建設とプロ野球キャンプ誘致に絡む黒い陰謀」
「埋立地をめぐる3セクがらみの利権争い」
「環境NPOを隠れ蓑に多額の寄付を募る怪しい団体」
なんかに、「もえちん」が巻き込まれる。

重い……。

沖縄とサブカルといえば、
ウルトラマンシリーズの脚本家の
金城哲雄や上原正三がいたけれど、
ふたりとも架空のストーリーに、
沖縄からのメッセージを込めていた。

その伝統を、ぼくは「もえちん」にみた。

テーマ : ひろがる萌え文化
ジャンル : サブカル

〈パクリ〉のシンポ、再度のご案内
京都精華大学でのシンポジウム

「パクリ─ ポピュラー・カルチャーにおける模倣と流用」

が、いよいよ今週末に迫ってきました。

ぼくは、

「〈パクリ〉はミカエルの天秤を傾けるか?─罪の軽重をお金で考えてみる」

というテーマで発表します。

「最後の審判」の日に死者の罪を天秤で量るという、
大天使ミカエルと引っ掛けて、
著作権法違反の刑事罰の変遷についてお話しします。

ご興味のある方はご来場ください。
無料ですよ。

テーマ : art・芸術・美術
ジャンル : 学問・文化・芸術

龍馬の顔が福山雅治になっていく
SN3E0187.jpg

テレビの影響力とは恐ろしいもので、
たとえば坂本龍馬の肖像。

いままでは上野彦馬が撮った有名な写真が定番だったけど、
NHKの大河がはじまってからは、
顔だけ福山雅治のイメージに、
どんどん変わっていっている。

上の写真は、京都の繁華街に貼ってあったポスター。
何のポスターかわからなかったけど、
彦馬が撮った龍馬の写真の頭を、
福山にすげ替えたみたいになってる。

これから未来永劫、
福山顔が龍馬のイメージになってしまうのだろうか。

テーマ : 歴史
ジャンル : 学問・文化・芸術

マンガ・アニメの性描写規制について思うこと
4月9日の朝日新聞に、「マンガ・アニメの性描写規制」をめぐって、
アグネス・チャンさんと竹宮惠子さんへのインタビューが載っていた。

アグネスさんは規制の強化に賛成、竹宮さんは反対である。

ぼくはこの問題について、あるマンガ家さん筋から相談を受けたことがあった。
まるで関心がないわけでもないので、ちょっとだけ書いておく。

アグネスさんの論点は、つぎのようにまとめられる。
・規制は表現の自由を奪うものではない。
・日本の現状は、外国(=西洋)から非難されている。
・性虐待の描写をみた子どもは、それを肯定するようになる。
・特別な「趣味」を守る必要はない。

それに対する竹宮さんの論点は、こうだ。
・ポルノ/非ポルノの線引きはできず、杓子定規な対応を招き表現の自由が奪われる。
・18歳まで無菌状態にしておくことこそが問題である。
・権威に対抗することがマンガの持ち味である。


さて、アグネスさんの論点には、つぎのようなことが暗黙の前提になっている。

・大人と子どもは違い、子どもは無垢な存在として守られなければならない。

これは西洋近代的・キリスト教的文化に特徴的な発想である。
アグネスさんが性描写規制に熱心なことと、
彼女が敬虔なカトリックであることとは、
根っこでつながっている。

西洋近代的・キリスト教的児童観を具現化したようなユニセフが
日本のマンガ・アニメに蔓延しているという
「準児童ポルノ」(実在しない児童のポルノ)を強く非難し、
アグネスさんが日本ユニセフ協会大使の肩書きを持つことも、
もちろん深くつながっている。

つまり、アグネスさんの論点は、
西洋近代キリスト教文化圏の道徳観に、
すばらしく適合しているということなのだ。

それから、アグネスさんの3点目は、あきらかにまちがっている。
それは規制がおおらかな日本と、厳しいアメリカとでの、
性犯罪の発生率を比べてみたらいい。

さて、竹宮さんの論点は、
アグネスさんの、というよりも、
西洋近代的・キリスト教的児童観と対立する要素をはらんでいる。

というよりも、西洋的な児童観が入る以前の、
日本の児童観の残滓がみられるということだ。

ポルノとそうでないものとの線引きができないこと、
日本のお役所の体質を考えると、
法制定が杓子定規な規制に直結すること、
それらは疑いないと、ぼくも思う。

また、「準児童ポルノ」が
アグネスさんがいうように、特殊な「趣味」だといい切れるか、
ぼくには自信がない。

大量の「準児童ポルノ」もまた、
日本のマンガ・アニメ文化の無視できない要素だ。
それに蓋をしてマンガ・アニメを世界に誇るクールな文化として、
国策に利用しようとする動きにも大いに疑問がある。
「誇れるマンガ」と「そうでないマンガ」があるのだと、いわんばかりに。


だが、「準児童ポルノ」の擁護者たちは、
西洋近代的・キリスト教的価値観に対して、
他の文化圏からも理解を得られるような反論ができていない。

それは竹宮さんひとりの課題ではないのだ。

テーマ : 思うこと
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