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音楽の違法ダウンロード罰則化:さて、ぼくたちにできることは
日本を離れて研究生活を送っているあいだに、
わが母国の著作権法に、
またもやとんでもないことが進んでいる。

それは、著作権法を改正して、
無断でアップロードされた音楽ファイルを、
それと知りながらダウンロードする行為に、
2年以下の懲役、200万円以下の罰金、
またはその両方の罰則を科すというもの。
(現在は違法ではあるが、罰則無し。)

問題なのは、その決められ方だ。

議論を尽くして、各方面の代表の大勢が合意したことであるのなら、
ぼくはあえて問題にするつもりはない。

なぜこれを問題だと思うのかというと、
これは国会議員が音楽業界の意向だけを聞いて、やろうとしていることだからだ。

現在の著作権法では、違法ファイルをダウンロードしただけでは罰則はかからない。
その理由は、これに罰則までかけるのはやり過ぎだと、
法改正にかかわったひとびとが合意したからだ。

しかも、そう法律がそう変わったのは、ほんの2年ほどまえのことだ。
(しかし、その議論において、ユーザーの意見が徹底的に無視されたことについては、拙著『日本の著作権はなぜこんなに厳しいのか』第4章をお読みください。)

違法ダウンロードに罰則がつかないことに、音楽業界は不満だった。
各方面から委員が出ている文化庁の審議会では自分たちの意見は通らないとみて、
杉良太郎氏を担ぎ出して、国会議員を個別に説得してまわる、
いわゆるロビングを積極的に行った。

それだけじゃなく、音楽業界は国会議員たちと
「日頃のお付き合い」をしていることも、想像に難くない。

その結果、一時はダウンロード罰則化を著作権法とは別の議員立法で
という動きもあったが、
こんどの著作権法改正案に盛り込むことを、自民・公明・民主が合意したという

閣議決定の段階での著作権法改正案では、ダウンロード罰則化は入っていなかったのだ。
閣議決定後の法案が議員立法で修正されることになるようだ。

どこでどうなったのか、国民にはわからないまま、
音楽業界の意向の沿った法改正が、いまなされようとしている。
(彼らが示した根拠のあやしさについては、ここを参照。)

違法とされることを(音楽業界のいいぶんでは)「多くの」音楽ユーザーが行うのは、
ユーザーが嗜好する音楽消費の形態が、
構造的に変化しているからに他ならない。

音楽業界は、消費者が何を求めているのかに耳目をふさぎ、
法律を変えてまで、旧態然としたビジネスモデルに、
ひたすらしがみついているようにみえる。

それは結局、業界の変化を遅らせ、
業界全体が時代遅れになって、
消費者から見捨てられていくことを、加速させるだろう。

国会議員にしても、著作権法などという、
さして票になりそうもないことには関心が薄く、
ここは資金力のある団体の陳情をきいてやろうという打算もあるだろう。

ぼくたちにできることは、何だろう。

この改正に賛成ならば、ほっておいても法改正されそうな勢いだ。
もし反対ならば、津田大介さんが勧めているように、
地元の国会議員に電話して意見をいうのもいいだろう。

賛成でも反対でも、これが大事な問題と思うのなら、
この改正を積極的に進めている政党と政治家を、
つぎの選挙のときまで覚えておくことだ。

個人の記憶力には限界があるから、
ネットのなかに「集合知」として蓄えておくのもいいだろう。

そして選挙のときに、ぼくたちにできる、
もっとも正当な意思表示を行うことだ。
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