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違法ダウンロード刑罰化とACTA:彼我の差を考える
日本での違法ダウンロード刑罰化と、
EUでの「偽造品の取引の防止に関する協定」(ACTA)批准案否決という、
おりしも同時期に進みながら、対照的な結果になったふたつのことを比較してみたい。

違法DL刑罰化:音楽業界がロビイングし、自民公明が推進。民主は政局運営のために賛成。
ACTA:推進したのは(たぶん)、日本政府の知的財産推進本部、経産省、外務省あたり(責任が国民には不明)。それとアメリカの通商代表部。

違法DL刑罰化:議員立法で考えられていたが、最終段階で閣法の著作権法改正案の修正で対応することを密室で決定。
ACTA:2007年から4年かけて秘密に交渉していた。最終合意案(英語)が公表されたのは、署名のための開放(2011年5月)の時期。日本語仮訳が公表されたのは、外相が署名し国会に承認を求める閣議決定をした後の2012年3月。

違法DL刑罰化:密室合意は2012年4月頃か。衆議院ではほとんど議論なし。参議院では参考人招致をしたが、最初から結論ありきの儀式だった。(参議院文教科学委員会で批判的な質問をした民主党議員は、採決の直前に委員を解任されたようだ。)衆議院、参議院とも圧倒的多数の議員が賛成して成立。
ACTA:EUの5つの委員会で議論し、すべてACTAを拒否。全体議会でも478対39の圧倒的な差で否決。

違法DL刑罰化:国民からメール、電話等で議員への質問や意見が多数送られたようだが、実数は不明。
ACTA:EUでは2012年1月の署名の直後から反対運動が急拡大。市民から議員へ、膨大な量のメール、電話、手紙などがあったとの情報あり。全土で3度の大規模な一斉デモ。反対嘆願署名数は280万か。

違法DL刑罰化:大手メディアでの扱いは小さかった。
ACTA:EUでの否決については、欧米の大手メディアが報道し、その後も解説記事がつづいている。日本ではNHKがはじめて問題点に言及した報道をした。日経新聞も小さく報道したが、EUなんか参加しなくても発効するよという趣旨。他の日本の大手メディアは、現時点では報道していない模様(いま外国に居るので詳細は不明)。


けっきょく、ネット規制の法案と協定で、日欧で生じた差の原因は何かと考えていくと、
基本的なことなんだけど、デモや意見送付など、
議会や議員に対して市民が直接に意志を伝える行動を、
どれだけ取ったか、取らなかったか、
どれだけ早く動いたか、動かなかったかが大きいようだ。


著作権がらみでは、TPPにともなう非親告罪化や、
違法とする対象の拡大、さらなる厳罰化を求める動きが、
これからどんどん出てくるだろう。

ACTAの日本での批准もこれから。

違法DL刑罰化と同じ轍を踏まないようにするには、
どうするべきなのか、
規制強化に危機感を持っている、全員に与えられた課題だ。

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ジャンル : 学問・文化・芸術

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