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ACTA:参議院外交防衛委員会ダイジェスト
2012年7月31日に参議院外交防衛委員会であった、ACTA関連のやりとりのダイジェスト。引用したいときは、参議院から公表されている正式な議事録からにしてください。「ACTAノート」も読んでみて。


山本一太議員(自民):EUでの否決をどう分析しているか。
玄葉外務大臣:欧州議会は欧州司法裁判所の判断を待つことなく否決した(注1)。インターネット分野での表現の自由を脅かすという意見が広がっている。ACTAは個人の正当なネット利用を脅かすものではなく、プロバイダに監視を義務づけるものでもない。
山:EUでの否決は過剰反応か。
玄:正しく理解されていない。丁寧な働きかけが必要。
山:今後の方向性は。
玄:まず発効させてから、働きかけをする。

宇都隆史委員(自民):中国を引き入れる外交交渉はどうなっているか。
玄葉外務大臣:昨年10月に対話を開始した。ACTAと中国国内法の整合性について共同研究の場を設けたい。

山本香苗委員(公明):EU不参加の影響をどう受け止めているか。
玄葉外務大臣:EUの対応を注視しながら働きかけをする。ただ6カ国が締結すれば発効するので、まずスタートさせてから働きかけをしたい。
山:新たな国内法整備は不要か。
玄:国内法で改正が必要だったのは、技術的保護手段を回避する装置の製造を規制することのみ。著作権法改正ですでに手当済み。
山:第23条について、個人が行う違法ダウンロードはACTAがいう刑事犯罪の対象ではないということでいいのか。
八木外務省経済局長:違法DLの罰則適用はACTAでは義務づけられていない。
山:第25条の規定(差し押さえ、没収、廃棄)は個人には関係ないということか。
八:そのように理解している。
山:第26条(職権による刑事上の執行)について、職権により捜査を開始できる「適当な場合」とはどういう場合か。
八:「適当な場合」の範囲は、各締約国の判断に委ねられている。わが国では同条の実施のために現行の国内法を改正する必要はない。
山:著作権はわが国では親告罪であるが、第26条はその非親告罪化ではないか。
玄:職権によりやってもよくて、やらなくてもよいということ。日本はやらなくていいと解釈をしている。非親告罪化が各締約国に義務づけられているわけではない。
山:ここをテコにして今後、著作権の非親告罪化は考えていないということか。
玄:そういうことでございます。
山:第27条(デジタル環境における執行)で、現在のネット規制がさらに強化されるのではないか。
玄:現行の規制が強化されることはない。
山:第27条「その他の基本原則」とは何か。
八:ここに明示してある権利に基づく権利。例えば、プライバシーあるいは個人情報の保護に配慮してこれを不当に侵害しないことを確保するため、法令の定める公正な手続きによりこれを適正に行うことが求められる、こういう風に考えている。
山:ジェネリック医薬品の流通阻害になる可能性は。
八:ACTAは特許権は保護対象にしていない(注2)。認可されたジェネリック医薬品が正規の商標を付している場合はACTAの対象外。
山:台湾にはどう働きかけるのか。
八:今後の検討課題。
玄:働きかけを行っていきたい。
山:EUには今後どう働きかけるのか。
八:欧州司法裁判所の見解が出た後、欧州委員会、各国との協議を行っていく。
山:わが国としてACTAレベルを世界のスタンダードにしていくことが大事では。
玄:真摯に受け止めて進めていきたい。

佐藤公治委員(生活):(EUでの否決について)何が足りなかったのか、これからどう説明していくのか。
玄葉外務大臣:署名したときは、中国にまず働きかけなくてはと思った。EUでの動きを分析してどういう働きかけがよいのか判断したい。
佐:行き過ぎた国内環境の整備・運用があった場合は見直すことを明言してほしい。
玄:山本香苗委員にお答えしたとおり。

小熊慎司委員(みんな):EUでの否決は外交上の大きな失敗。難しい案件ではなかったはず。誤解を理解に変える努力を怠ったのでは。
玄葉外務大臣:事前に行うべきことがあったのだはというと、確かにそういう所があるのかもしれない。協定が発効して中国などが入ってきたときは、意義あるものになっていくと思う。


その後討論なし。採決に入り全会一致で承認。

(注1)欧州議会での採決を前に、欧州委員会はACTAの合法性について欧州司法裁判所に諮問していた。ACTA推進派はその結果を待つよう主張し、反対派はこれを採決の引き延ばし戦略だと非難した。結果的には欧州議会は諮問結果が出る前に否決した。
(注2)第5条(h)にある「知的財産」の定義によると、特許も含まれるはずである。さらに説明を聞きたいところ。

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